医師という職業が将来ずっと安泰なのか、不安な医師は多いですよね。実際、同じ専門職の歯科医師や弁護士なども、年収が減り続けていますよね。では、医師も将来的には、年収が下がってしまうのでしょうか?
- 「10年後の医師は、年収600~700万円まで落ち込むの…」
- 「人口減少と医師の増加が重なって、年収が下がらないか心配…」
- 「医師の年収が下がる可能性は、どれくらいあるの…」
医師の年収は、今後徐々に下がっていくと考えられます。
なぜなら、国が過去最高に増えた医療費を削減しようとしているからです。例えば、人件費が削減されれば、国の予算ベースで運営している公的病院は給与を下げざるを得ませんよね。実際、人件費は2010年と比べて3.8%減少しています。
ここでは、医師の年収が下がっていく要因について説明します。さらに、年収が下がる将来に向けて、今のうちにしておくべき対策方法も紹介します。
- 年収が今後どうなるか知りたい、医師の声は?
- 医師の年収を下げる、3つの要因は?
- 年収が下がる将来に向けて、できることは?
記事の内容を簡単に知りたい
今後、医師の年収は下がり続けるの…
Aさん)10年後の医師の年収はどうなる…
10年後以降の日本の医師の年収はどうなるのでしょうか?
医師の数を増やす方向に現在なっているようですが、数が増えるに伴い、年収が下がる傾向にあると思います。(cf,弁護士 会計士 歯科医師
医師を目指した理由は年収ではありませんが、将来の安定性=失業の可能性の低さと年収を加味したのも事実です。(医療職、医療の中核である+将来の安定性=失業の可能性の低さと年収)と選びました。
幼少期から周囲より勉強をし、両親も子である私に投資をしてくれました。
そのような努力の対価を多少なり受けたいと思ってしまうのですが、医師の将来はどのようになっていますか?先に述べましたように、定員を増やした専門職(弁護士、会計士 歯科医師)はワーキングプアが増えたり所属できる事務所、監査法人がなかったりと散々のようですが、医師もそのような未来になるのでしょうか?
今年度の医師の平均年収は1,144万円ですが、弁護士、会計士同様、600万円~700万円台まで落ちると思いますか?
責任の高さの対価としてやや高い年収が頂けるのだと思っていましたので若干ショックを受けています。
参考:Yahoo知恵袋
10年後の医師の収入は、下がると考えられます。
なぜなら、国は社会保障の崩壊を防ぐために、医療費を削減しようとしているからです。医療費が削減されれば、国の予算ベースで運営している国公立病院は給与を下げざるを得ませんよね
Bさん)医師が過剰になると年収が下がる…
問:これから少子化するので、医学部定員削減するでしょうか?
医師が過剰になると年収下がるので、医師側も定員削減した方がいいと思いますし、国立医学部医学科の定員削減する代わりに国立薬学部の定員増やした方がいいと思います。
解:今は、医師不足なので、戦後最大の医学部定員の増員を行っていますが。
あと10年か15年とかで、医師が充足してくるみたいなので。医学部の定員は随時削減されていくと思いますよ。
ただ、医師が過剰にならなくても、医師の年収は下がると言われています。高齢者が多くて、治療費がかかる分、どうしても、医療関係者の人件費の削減をしないと予算が足りなくなるようです。
参考:Yahoo知恵袋
Cさん)医師の年収は今も右肩下がり…
問:医師の給料は、将来的に下がる可能性は高いでしょうか?
解:というかこれまでだって右肩下がりで下がってますよ
もう引退した世代の医者の給与と私らの世代の給与
平均で比べれば今のほうがよほど低いんですからね
医者の世界の笑い話で医者の給与はものすごく安定している
昭和40年代から変わりがないのだからってのがあります
物価考えればどれだけ下がってるのかって話なんですけどね
これから2020年問題を本格的に迎えますが簡単に言えば仕事量1.5倍で給与のもととなる予算は据え置きってのです
これ考えればどうなるのかは自明でしょう
そして厚生労働省の役人も「医師の報酬は聖域とは考えていない」とオンオフ関係なく発言しています。まぁいいんですけどね、働かなきゃいいんですからw参考:Yahoo知恵袋
10~20年単位で見れば、医師の年収は回復傾向にあります。では、実際医師の年収はどのように推移しているのでしょうか?
医師の年収が下がると言われる3つの理由は?
その1:増えすぎた「医療費」を国が削減するから?
厚生労働省がこのほど発表した「医療費の動向」によると、2018年度に医療機関に支払われた概算医療費は、前年度より3000億円増えて42兆6000億円となり、2年連続で過去最高を更新した。伸び率は0.8%と、前年度(2.3%)よりは鈍化した。
医師の年収が下がると言われる最大の理由は、医療費が削減される可能性があるからです。
医療費は、1990年代から20兆円近く増えて、2018年現在は42兆円を超えています。国の財政は、消費税で税収を増やすほどひっ迫していますよね。さらに高齢者の数が増加するため、今後も医療費は増え続けます。
国が医療費の削減に踏み切れば、国公立病院に勤める医師は、年収が下がると予想できます。
その2:「医師の数」が増えて、供給過剰に陥るから?
- 毎年8000人~1万人のペースで増加
- 数が増加する一方、医師不足は解消されていない
- 「人口当たりの医師数」が首都圏と西日本で約2倍違う
- 医師の数が余っても、地域偏在が解消されるかは不明
医師の数は、毎年増加しています。厚生労働省によると、2028年ごろに医師の需給は均衡し、以降は供給過多になると予想しています。(参考:厚生労働省「医師の需給推計について」)
供給過多の地域と医師不足の地域では、年収に差がありますね。
例えば、医師の数が4番目に多い東京の平均年収は1176.3万円です。一方、医師の数が最も少ない埼玉県は、東京より96.3万円も年収が多いです。さらに、2番目に医師の数が少ない茨城県は、238万円も増えますね。
その3:稼げる&「稼げない医師」の二極化が進むから?
- 大学病院と民間病院の格差は、既に618.8万円
- 民間病院の平均年収は、10年前と比べて約100万増加
- 稼げる医師と稼げない医師で、二極化が進んでいる
- 規制産業だった医師でも、自由競争が浸透しつつある
今後は、給料の増やし方を知らない医師の年収はどんどん下がります。なぜなら、医師の年収の二極化が進むからです。
規制産業だった医療業界でも、自由競争が活発になりつつあります。今後、医療費が増加し続ければ、国民の保険負担が増えて、病院同士の競争はより激化します。その結果、勤める医師の年収格差は広がっていきます。
既に、病院間での年収格差は起きています。大学病院の年収が横ばいの中、民間病院の年収はここ10年間、着実に増えています。
医局に入局していれば安泰、という時代は終わりました。このまま大学病院で働き続けても、年収は低いままです。では、どうしたら私たち医師が、年収を増やすためにできることはあるのでしょうか?
年収減少に備えて、今のうちにできることは?
方法1:特定の「専門領域」に特化した医師を目指す
- 認定医師がまだ900人の、がん療法専門医
- QQL重視のがん患者に対応できる、緩和ケア
今はまだ、優秀な医師と能力のない医師の年収はほとんど変わりません。
しかし、これから二極化が進むことで、特定のジャンルに特化した医師の需要が増えます。若い医師はこれを理解し、博士をとるより専門医を志望する医師の方が多いですね。
医師の数が余れば、スキルを持つ医師の需要が上がります。
例えば、手技が命の外科であれば、技術を高めることで、難しい手術に挑戦できるようになります。内科でも、エビデンス通りの医療ではなく、患者ごとに治療法を柔軟に考えることで、より良い治療を提供できますよね。
しかし、技術を高めるには主体的に努力する必要があります。
例えば、医局に所属したままでは、技術の習得するのには時間がかかりますよね。なので、技術を最短で習得したいなら、医局を辞めて他の病院で技術を学ぶべきです。
実際、天皇陛下の手術を執刀したことがある天野篤教授は、心臓外科を極めるために病院を転々としています。亀田総合病院では米国帰りの医師から教えを請い、その後新東京病院に移り、5年目で年間300例の手術数をこなしています。
また、柔軟な診療を行うためには、書籍を読み知識をどん欲に身につける必要があります。エビデンスに沿った治療に慣れている中、柔軟な対応を患者さんにするのは想像以上に難易度が高いです。
技術を高めるのは修羅の道です。しかし、主体的に動く自信があり、やりがいのある仕事をしたいのなら検討の余地があります。
方法2:「民間病院」で働き、若手の内に年収を増やす
- 「民間病院」の平均年収は、大学病院よりも684万円多い
- 「30代」で民間病院に行けば、300~500万円収入アップ
- 「40代」で民間病院に行けば、700~800万円収入アップ
民間病院に行くだけで、30~40代の医師でも年間で300~800万円も収入が増やせます。
大学の関連病院も年収は高いです。しかし、どの病院に行けるかは医局の人事次第ですよね。よって、自分で働く病院を選んだ方が、理想の職場」を見つけやすいですね。
方法3:「医師不足の地方都市」にある民間病院で働く
- 「人口当たりの医師数」が少ない地域は、給料が高い
- 「岩手県」の平均年収は、全国トップで2446.3万円
- 医師数が多い「東京都」の年収は、1176.3万円で普通
- 「鹿児島県」や「北海道」の平均年収は、約1700万円
医師不足の地域の病院を選ぶことで、さらに年収を増やせます。
なぜなら、医師が不足している地域は医師が中々見つからないため、労働条件を高くしているからです。逆に、医師が多い地域では、代わりの医師が簡単に見つかります。よって、医師が多い大都市では、給料の低い求人が多いですね。
働く地域を変えるだけで年収が増えるのは、医師の特権ですね。
例えば、働く場所を東京から岩手県に変えれば、年間で1270万円も収入が増えますね。鹿児島県や北海道に行っても、約500万円も年収が増えます。
まとめ:医師の年収が下がる「3つの原因」は?
- 医療費の削減…人件費や診療報酬が削減される
- 医師の増加…2024年ごろから医師が余り始める
- 患者数の減少…少子高齢化により恒久的に患者が減る
医師の年収は、今後徐々に下がっていくと考えられます。
なぜなら、国が過去最高に増えた医療費を削減しようとしているからです。例えば、人件費が削減されれば、国の予算ベースで運営している公的病院は給与を下げざるを得ませんよね。実際、人件費は2010年と比べて3.8%減少しています。
また、診療報酬が削減されれば、民間病院や私大に勤めている医師も、年収が下がります。
よって、年収が下がっていない現段階で、対策するべきですね。条件のいい常勤先やアルバイトで、今のうちに稼いでおくのが手っ取り早いです。また、医師としての腕を磨いて、医師としての需要を上げておくのも手です。
さらに、今後増える高齢者向けの医療に参入しておけば、むしろ年収は増やせますね。
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