休みが全く取れず、仕事が辛いと感じる医師は多いです。実際、約4割の医師が仕事を辞めたいと思ったことがあります。では、なぜ医師の仕事は辛いのでしょうか?
- 1年間休みがないこともあり、仕事が辛い…
- 仕事が辛すぎる、もっと人間らしい生活がしたかった…
- 他の医師も、仕事が辛いと思っているのかな…
医師の仕事が辛い最大の理由は、休みが取れないからです。
医師の仕事は忙しく、まとまった休日はとれません。また、当直勤務があると十分な睡眠時間がとれません。さらに、当直明けも休みが取れず、勤務をすることがあるので、精神的なプレッシャーも大きいです。
こうした労働環境の中で、辛いと感じるのは当然ですよね。
実際、医師の約4割が仕事を辞めたいと思ったことがあります。仕事を辛いと感じている医師はあなただけではありません。
仕事が辛いと感じたら、まずは「医師が元気に働くための7か条」を参考に、ご自分で負担を軽減してみましょう。ただ、自分の努力だけでは解決できないこともあります。
セルフケアの効果がなかったら上司に相談しましょう。大学病院に勤めているなら、医局の教授との面会の時期だと話しやすいですよね。
ただし信頼できる上司がいないのであれば、無理して相談する必要はありません。別の方法として、夜勤のない個人病院やクリニックに転職する手があります。労働環境を根本的に変えることができて、十分な休みをとりつつ働くことができます。
ここでは、医師が仕事を辛いと思う理由や、対策方法について紹介します。
- 仕事が辛いと感じている、医師の声は?
- 辛いと思っている医師はどれくらい?辛いと思う理由は?
- 仕事の負担を解消する方法は?
記事の内容を簡単に知りたい
見出し1:仕事を辛いと感じる医師…
Aさん)丸1年間、休みがなくて辛い…
問:医師の仕事内容・やりがい・つらいことはなんですか?
解答:キャリアによっても違いますね。
研修期間中の場合、5時半出勤して患者さんの食事前に採血
8時ころまでに病棟の受け持ち患者の診察、その後8時に指導医が出勤(外勤、外来などがあるため毎日病棟へ来るばかりではないので)してきたら、前日までの報告、8時半頃から週1で教授回診あり、教授へ病状、治療経過の報告。
その後は各自で病棟の受け持ち患者の検査に同行、抗生剤の点滴、その間に新患が入ってきたら、病歴を取ったり各種オーダーを並行して行う。
これで午前中は終わり
午後からは、外来についたり、検査についたり、そのうち一人で外来に出たり、カンファの準備をしたり、また新患が入ったり、です。夕方、病棟受け持ち患者の抗生剤の点滴他、消毒、処置一般を行います。
夜6時半ごろからは、病棟カンファを約1時間、週に3回。それとは別に外科との合同カンファが週1で入ります。
その後、医局に戻って症例検討会、地方会などでは発表する内容をまとめます。これはエンドレスで、いつ帰れるかわかりません。
そうこうしている間に、病棟内で急変が発生して、病棟に戻ります。
国立で内科研修していた時の話です。
私は丸1年間、一日も休みがありませんでしたので、体力がきつかったです。
一例としてご参考まで。
大部、国立、私立で違いもあるようです。
ちなみに、このころはやりがいを感じている暇がありませんでした。何しろ寝てないものですから、、、。
ひたすら、早く指導医になって、新人の研修医をこき使うことぐらいしか頭にないですよ。そのくらいキツイのです。
参考:Yahoo知恵袋
研修医時代など医師になって間もない頃だと、体力が続かないですよね。
医師をする上で過酷な労働は避けて通れません。ただ体調が悪いと感じたら、自分で直そうとせず病院を受診するべきです。自分で判断すると冷静さを失って、いつまでたっても体調が悪いままになるものです。
Bさん)人間らしい生活をしたい…
問:医師という職業どう思いますか??
解答:
しがないヤブ医者です。
時給160円はともかく、虐げられやすい職業であるのは事実だと思います。特に地方の拠点病院で働く外科、産科、小児科の医師は。
当直明けでろくに眠れない状態で朝には入院患者を回診し、そのまま外来診療に入り、合間に急患対応が入ることもある、帰宅しても夜に病棟からコールがある、当直ではない日の夜も救急車のサイレンで条件反射的に目を覚ましてしまう、うつで同期のドクターが休職した、今年は365日のうち6日も休めたよ嬉しいな…
これ、全て私の昨年度までの日常です。それなりに給料を貰っているのだから仕方がないのかもしれませんが、本音を言えば安月給でいいから人間らしい生活をしたかったです。運良く(?)体を壊してしまったおかげで、少し余裕のある病院に大学の医局人事で派遣してもらえて楽にはなりましたが。
ただ、辛いなりにも患者さんが良くなれば嬉しくてやり甲斐を感じられ、自分が誰かの犠牲になっているとは考えもしなかったので、今後も医師としてやっていけるという自信になった日常でした。
医師には、他者に奉仕することに喜びを感じる気質が必要だと思います。それがなかったら長続きしないか、無機質な職業人に徹するかの二者択一になるでしょう。医は仁術なり、これは今も昔もこれからも真理であると信じています。
参考:Yahoo知恵袋
医師の仕事が辛く、安月給でもいいから楽な生活がしたいと思うときはあります。
体力的に辛いのは、どの医師も変わりません。しかし辛い状況の中でも、仕事のやりがいを糧に仕事を続けている医師がいるのも事実です。
体も心も辛い中で、仕事を続けるのは難しいですよね。一度自分の仕事を振り返って、自分がどれだけ患者さんの健康に貢献しているのか考えてみましょう。
患者さんに対する奉仕に喜びを感じることができれば、辛い状況に耐えながら医師を長く続けられます。
Cさん)みんな、どんな理由で医師を辞めるの…
問:医者をどんな理由で辞める人が多いのか知りたいです。医者を辞める理由はどんなことがありますか?
解答
- 重い責任(命を背負います)
- 過重労働(急性期病院で勤める限り、24時間常時拘束されます)
- 低い評価(正しい医療行為を行っても、人は死にますが、結果論で「人殺し」と罵倒されます)
- 訴訟リスク(逆恨みでも億単位の訴訟を起こされるリスクがあります
- 低い給与(同学歴があれば、一部上場企業にでも務めたほうが余程給与は良いです)
以上、医師という職業は、プライド以上の何一つをもたらしませんから、チャンスがあれば、辞めようと思っている医師は多いでしょう。
メディカルドクターや、事業等、他で食べていく口が出来れば、医師を続ける人間が多いとは言えません。参考:Yahoo知恵袋
過重労働を理由に、仕事を辛い、辞めたいと思う医師は多いです。
辞めたいと思うほど仕事が辛いなら、一度上司に相談したりセルフケアをするべきです。辛いという思いを解消しないと、仕事に身が入りませんよね。それでも解消しないなら、いっそのこと違う職場に転職するのも手です。
全ての職場で、過酷な労働を強いられるわけではありません。夜勤がない勤務先であれば、十分な睡眠時間を確保できますよね。わざわざ辛いと感じやすい環境で、働き続ける意味はないですよね。
では、実際仕事を辛いと感じている医師はどれくらいいるのでしょうか?
見出し2:仕事を辛いと感じる医師はどれくらい?辛いと思う理由は?
その1 :約4割の医師が「辞めたい」と思ったことがある?
参考:マイナビDOCTOR
医師の中でも40.6%が、医師を辞めたいと思ったことがあります。自分以外にも、仕事から逃げ出したい感じている医師は、意外と多いですよね。
なぜなら、医師を取り巻く労働環境はほとんど違いがなく、一様に過酷な労働を強いられるからです。研修医時代は、誰もが理不尽な経験をしますし、研修が終わっても勤務医のほとんどが会社員の2倍の残業時間で働いています。
この状況で辛いと思わない方がおかしいです。
その2:仕事を辛いと感じる理由は、「休みが取れない」から?
Q6を見ると、「休日が取れない」「当直明けに十分休めない」「睡眠時間が十分に取れない」など、休みについて辛さを感じる医師が多いことがわかる。業務量の多さ、幅広さ、事務作業の多さも辛さの原因になっており、自己研鑽の時間が取れないという、医師特有の悩みも伺える
参考:マイナビDOCTOR
休みについて辛さを感じている医師が多いです。中でも「休日が取れない」からと回答した医師が最も多いです。
実際、週に2日の休みが取れる医師よりも、1日以下の休みしか取れない医師が多いですよね。残業が多い会社員も、週2日は休めます。
その3:特に当直が辛いという医師が多い?
それだけ医師にとって日常の一つになっている当直ですが、通常の勤務に加えての夜間帯の勤務は、医師にとって大きな負担となっています。当社で過去1年に約1,000名の医師に行なった転職に関するアンケートでも、医師の転職時の希望として最も多かったのが「当直を減らしたい」というものでした。
参考:EPILOGI
医師が転職する際の希望で最も多いのが「当直を減らしたい」という要望です。
当直中は患者の対応が多く、睡眠時間もまともに取れません。また、当直明けもそのまま通常勤務を続ける場合がほとんどです。睡眠不足や疲労がたまっている中、ヒヤリハットを経験することもあります。
「当直を減らしたい」という転職希望が多いのなら、当直が辛いと感じている医師も多いはずですよね。
見出し3:「仕事が辛い」と感じたときの対策方法は?
その1:仕事の負担と上手に向き合う
- 睡眠時間を十分確保しよう
- 週に1日は休日をとろう
- 頑張りすぎないようにしよう
- 「うつ」は他人事ではありません
- 体調が悪ければためらわず受診しよう
- ストレスを健康的に発散しよう
- 自分、そして家族やパートナーを大切にしよう
まずは、ご自身で辛さの解消を試みてみましょう。「医師が元気になるための7か条」は、私たち医師自らの力で実践できる、健康方法を提案しています。
睡眠時間や休日をとるなどは、環境に左右されるため、達成するのが難しい医師も多いでしょう。しかし、「頑張りすぎないようにしよう」や「体調が悪ければためらわず受診しよう」は、自発的に行動できる内容ですよね。
体に異変を感じたときは病院を受診しましょう。また、うつ病の疑いがあると思ったら、スクリーニングテストを受けたり専門医に相談しましょう。自分で直そうと張り切る医師に限って、判断を誤ってさらに体調が悪化するものです。
また、ストレスの解消法も、喫煙や暴飲暴食は発散方法としていいものとは言えません。一番有効なのは、運動です。スポーツジムに通わなくても、帰る際に遠回りして歩くのは簡単にできますよね。
ただし、セルフケアでは辛さを解消しきれない場合があるのも事実です。その場合は、休みをもらったり、労働環境を変える方法があります。
その2 :上司に相談する
- 大学医局に所属していれば、教授と面談する時期(11月から1月)に相談する機会がある。
- 相談して業務軽減してもらえれば、辛さを解消できるきっかけに
- 話しても期待できないと思う上司なら話すべきじゃない。
大学病院に勤めているのなら、教授に相談すれば業務に関する辛いことを解消できる可能性があります。
大学病院なら、医局に所属している医師がほとんどですよね。早ければ11月から始まる面談があるので、自分から話す場を設ける必要もありません。
また、医局側も簡単に医師を手放すようなことはしません。真摯に今の労働環境を伝えれば、業務を軽減してもらえることもあります。仕事量が減れば、今感じてる辛さも解消できますよね。
しかし、医局内の人間関係が悪く、教授も信用できないのなら、相談してもいい結果は得られないでしょう。そもそも、医局に所属していなければ、相談の機会を設けるのは手間がかかりますよね。
こうなったら、いっそのこと転職してしまうのも手です。
その3:クリニックに転職
- 病院勤務よりも残業が少ない
- 当直やオンコールなしの職場が多い
- 勤務時間当たりの時給は、病院勤務を上回る
- クリニックの人手不足により、転職難易度も低い
クリニックに転職すれば、時間にゆとりをもって働くことができます。長時間労働から解放されて、十分な休日をとることができます。
無床クリニックであれば、当直やオンコールはありません。少ない睡眠時間や当直明けの勤務でのヒヤリハットを心配する必要もありません。
辛い状況から抜け出せる上に、給与も決して低くはありません。無床クリニックの求人は年収1000万円を下回ることもあります。しかし、時給換算すればクリニック勤務の方が、病院勤務よりも好待遇で働いていることがわかります。
転職は大きな決断ですが、辛さを改善して医師として理想の働き方をすることができます。無理して働き続けても、自分を苦しめるだけですよね。自分で努力しても、上司に相談しても状況が変わらないなら、転職は真っ当な選択肢だと思います。
まとめ:医師の仕事が辛いと思ったら?
- 「医師が元気に働くための7か条」を参考に、自分で負担軽減を試みる
- 教授などに相談して、業務軽減してもらう
- クリニックに転職して、時間にゆとりをもって働く
仕事が辛く、辞めたいと思ったことがある医師は約4割います。そして多くの医師が、休みについて辛さを訴えています。休みが十分に取れなければ、辛いと思うのは当然です。別にあなたが特別悪いわけじゃないありません。
仕事が辛いと思ったら、仕事の負担軽減を試みましょう。セルフケアや上司に相談するなど、解消する方法は色々あります。辛いと思っている間はまだ大丈夫です。解消法を実践して、これ以上ご自身を苦しめないようにしてください。
理想は、残業が少なく、休みも十分に取れる働き方ですよね。クリニックの医師不足により勤務医の需要が高まってる今、転職をするのは難しくありません。大きな決断ですが、死ぬほどつらい状況から抜け出したいなら、真剣に転職を考えてみましょう。
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