医師がストレスを溜める原因は?|仕事を続けるための解消法は?

仕事が過酷で、人間関係も上手くいかないことから、ストレスを抱える医師は多いです。実際、医師の9割以上がストレスを感じています。では、私たち医師はなぜこんなにストレスが溜まるのでしょうか?

  • 長時間労働で休憩も少なく、毎日イライラする
  • 患者さんに難癖付けられて、ストレスが溜まる
  • 職場の看護師や上司との関係も、上手くいかない…

ストレスが溜まる一番の原因は、労働時間の長さです。

私たち医師のほとんどは、法定労働時間である週40時間を超えて働いています。さらに、男女関係なく若い年代の医師は、過労死認定基準である週60時間を超えて働いています。このように過酷な労働をすることで、体がだるいといった「体のストレス」が溜まっていきます。

そして、「体のストレス」で疲労が溜まる中で、患者さんや職場の人間関係も円滑にこなさなければいけません。ここで、人間関係の些細なトラブルが起きることで、さらに「心のストレス」を抱えてしまいます。つまり、長時間労働が引き金になって、心と体どちらもストレスを抱える状態になってしまいます。

さらに、医師は休日が少ないため、溜まったストレスを中々解消できません。調査によると、週に1日しか休みがない医師は、全体の34%もいます。また、週に1日も休めない時がある医師も約20%います。こんな状況では、ストレスは溜まる一方ですよね。

休日が少ない中ストレスを解消するには、まず睡眠をしっかりとるようにしましょう。睡眠の質が悪いと、翌日以降も疲れが取れず、ストレスも減りませんまた、「心のストレス」は、趣味や娯楽をして休日を過ごしたり、関係の悪い看護師や上司と距離を置くことで、和らぎます。

ここでは、医師がストレスを溜めてしまう原因や、ストレスを解消できずに悪循環に落ちる理由を紹介します。さらに、気持ちよく仕事を続けられるようになるストレス解消法も紹介します。

ストレスに悩む医師向け
  1. 仕事や人間関係によるストレスに悩む、医師の声は?
  2. ストレスが溜まる原因は?ストレス解消できず悪循環に陥る理由は?
  3. ストレスを解消する、3つの方法は?

ストレスに悩まされる医師の声…

Aさん)長時間労働で疲れがたまって、ストレスが限界に…

大学病院で常勤勤務をしていた頃は、月に2~3度の当直も周囲と同じようにこなしていました。残業も月に70~80時間程度あり激務でしたが、ご主人も医師ということで、理解もあり、妊娠するまではこなしていたそうです。

ところが妊娠後はつわりがきつく、出勤しても体調が悪いため、周囲に気を遣わせてしまったり、担当のオペをかわってもらうこともありました。
周りの医師やスタッフに気遣いをされればされるほど、それがかえってストレスになることがあり、先のことも考えた上で一旦退職することにしました。

結婚してからは家のことと仕事の忙しさで余裕がなくなっていたんです。
たまには早く帰って食事の用意や洗濯もしたいところですが、夜の9時、10時まで仕事がある状態では家の中はぐちゃぐちゃで、ストレスがたまる一方でした。当直明けは頭痛も酷く、万年疲労状態でした。
長時間労働のストレスで心身ともに限界に達していた、ということでしょうか。

参考:DtoDコンシェルジュ

労働時間が長いと、ストレスが溜まって疲れますよね。ストレスで、仕事だけでなく私生活に悪影響がでる医師は多いです。

そして、仕事や私生活が上手くいかないことで気持ちも沈みます。Aさんのように、私生活に変化がきっかけで、急にストレスが沸いてくることがあります。一度ストレスが溜まったら、残業も多く休みも満足に取れないので、ストレスは溜まる一方です

Bさん)患者さんの対応がストレス…

患者との関係でストレスを生むことが多いのは、本題に入らず長々と関係のないことを話して、医師の時間を奪うタイプの患者である。また、要求の多い患者である。時間外や休日になると決まって電話をかける患者、終了間際になると来院する患者、インターネットで情報を調べてきて、医師に教えようとする患者、医師が薦めていない治療を要求する患者、また、せっかちな患者、早い治療効果を求めて治療をやめて転院する患者、気に入らないと患者が医師に不信感を抱いて指示に応じないなど、医師は大きなストレスを感じる。

参考:広島県医師会速報

医師をやっていると、患者さんの対応でイライラすることが多いですよね。

こういった場合、上手く話しをそらすか、話を聞き続けるしかないですよね。こちらが何かを言えば、言い返されたり面倒な問題になることが目に見えます。

こういった些細なことも、積もればストレスになっていきます。意味不明なものは真剣に受け止めず、すぐ気持ちを切り替えましょう。でも、あまりにも乱暴なことを言われる場合は、勤務先に相談するべきです。

Cさん)上級医や看護師から責められ、嫌気がさす…

後期研修も中盤にさしかかった、地域の中規模病院の内科勤務医B医師(28歳・男性)。
患者さんの状態を見てから、帰宅する前の夜間や週末にスタッフへ指示を出すことが多いのだが、病棟の看護師長から「指示はできるだけ時間の余裕をもってお願いします」と言われてしまった。
また、「リハビリの指示系統が悪く、仕事がやりづらい」と現場のPTに相談され、重要なことと思い「院内のみんなで一緒に考えましょう」と言ったところ、後日リハビリ科長が来て「科内で解決すべきこと。事を荒立てるような指示は出さないでほしい」と怒られてしまう

これらをどうにか自力で解決しようとしていたが、今度は指導医C医師に呼び出されて、「看護師長とリハビリ科長からいろいろ言われているんでしょう?なぜ私に知らせないの?」と責められた
それまでは人間関係で悩むようなことはなかったのに、今は職場の人間関係が嫌で、患者さんにかかわることも嫌になってきつつある。

参考:DtoDコンシェルジュ

ミスを続けざまに責められて、ストレスになる医師は多いですよね。医師も人ですから、怒られれば落ち込むのも当然です。

まずは、1つ1つのミスの原因を考えましょう。同じミスを繰り返さないようにすることで、周りの評価も上がり責められることがなくなります

ただ、日ごろから仕事中にストレスを抱えていると、周りの些細な発言もすべて否定的に聞こえてしまいます。実際、医師の9割以上が日ごろからストレスを感じています。(参考:m3.com)こんな状況であれば、ネガティブな気持ちになるのも当然ですよね。

では、私たち医師がストレスを溜める原因は何でしょうか?

ストレスが溜まる原因は?悪循環に陥る理由は?

私たち医師のストレスが溜まる原因は、ずばり長時間労働です。長時間労働が引き金となり、体と心が徐々にストレスに蝕まれていきます。そして、溜まったストレスを解消する暇がない結果、ストレスが溜まり続ける「悪循環」に陥っていきます。

その1 :ほとんどの医師が法定労働時間を超えて働き、「体のストレス」を抱える

法定労働時間は週40時間であり、残業が週20時間=月80時間を超えると過労死認定基準に達するとみなされています。男性勤務医はほぼ全年代で、女性勤務医も50歳前まで過労死認定基準に達していることがおわかりいただけると思います

参考:HUFFPOST

私たち医師のほとんどが、法定労働時間を超えた過酷な労働環境の中で働いています。こんな状況でストレスが溜まらないわけがないですよね。

この「長時間労働による体のストレス」によって、仕事のパフォーマンスが落ちます。パフォーマンスが落ちると、当然仕事の上でミスが増えますよね。

ミスをすると、医師は責任感が強いので自分を責めます。その結果、ネガティブな感情になり、心にも不調をきたすようになります。

また、ミスが増えると、患者さんや職場の医療関係者など、第三者との人間関係も悪化していきます。

その2:患者や職場の人間関係が悪化し、「心のストレス」も溜まっていく

患者や職場の人間関係が悪化すると
  1. 罪悪感で傷ついていたメンタルが、さらにダメージを食らう
  2. 些細なミスでも過剰に反応し、常に気を張るようになる
  3. 「自分でどうにかしなきゃ…」と思い、誰にも相談できない

「心のストレス」が溜まり始めると、さらに自己嫌悪に陥ってしまいます。そんな中でも、業務を続けていかなければならないので、ストレスも溜まる一方ですよね。

また、ここで合理的な方法を試そうと思っても失敗することが多いです。なぜなら、ストレスが溜まりすぎて、周りの意見がすべて否定的に聞こえてしまうからです。

よって、まずは休息をとってストレスを解消すべきです。しかし、私たち医師は現実問題として、十分な休息をとれていません。

その3:半数以上の医師が十分な休日をとれず、ストレスを解消できていない

週の休日日数(Q4)は、適正だと思うのが平均2日なのに対し、1日との回答が34%。週に1日も休みがない時がある、ない時が多いとの回答も約19%、というのが実態だ。

参考:リクルートドクターズキャリア

半数以上の医師が、週1日以下の休日しか取れていません。

週に1日も休みがないなら、ストレスを解消したくてもできませんよね。そして、「ストレスを解消できず、また次の週の仕事でストレスが溜まる」という悪循環に陥ってしまいます。

では、休日が少ない中、ストレスを解消するにはどうすればいいのでしょうか?

ストレスを解消する方法は?

その1 :まずは睡眠を十分にとって、体の疲れをとる

質のいい睡眠のとり方は…
  1. 就寝前のパソコンやスマホを控える
  2. ぬるめのおふろに入浴する
  3. 軽い運動をする
  4. 好きな音楽をかけたり、アロマを使う
  5. 寝る前の飲酒を控える
  6. 眠りやすい環境(暗い、静か、快適な温度など)を整える

参考:T-PEC

睡眠を満足にとれていなければ、当然疲れが翌日まで残り、ストレスも減りませんまた、睡眠時間が多くても、質のいい睡眠がとれているとは限らないので注意が必要です。

残業が多く睡眠時間が多くない医師も、質の改善だけであればできますよね。

ただ、これだけでストレスを完全に解消できるわけではありません。ストレスが相当溜まっていれば、いくら睡眠の質をよくしても解消できないことは、想像がつくと思います。

その2:娯楽や趣味を見つけて、休日に気分転換

気分転換できる娯楽や趣味は…
    1. 運動型…ジョギングやスポーツはアドレナリンを消費することで、ストレスが解消する
    2. 娯楽型…ゲームやギャンブルは快楽を追求することで、ストレス解消
    3. 創作型…絵を描く、音楽を演奏する、庭いじりをする、模型を作るなど
    4. 転換型…旅行や部屋の模様替え、カラオケは、不安な気分を転換できる

参考:広島県医師会速報

緊張状態は、戦うか逃げるかによって解消されます。「心のストレス」も一種の緊張状態であるため、スポーツをして「戦った」り、娯楽や創作などで「逃げる」ことで、解消できます。

どの解消法がいいかは人によって異なります。学生時代に得意だったことや、単純に好きなことを参考に、解消法を試してみましょう。

その3:ストレスの原因(嫌みな上司など)と関わるのを避ける

ストレスの原因が明確なら、できるだけ遠ざけたり、防御するためのバリアを張ります。例えば、増えた仕事量を元に戻したり、関係が悪くなっている人と距離をおいてみます。
多くのストレスはそう簡単に排除できないもの。それでも、短時間、少しの距離でもよいので、物理的にも心理的にも遠ざけてみるようにしましょう

参考:DtoDコンシェルジュ

ストレスの原因から物理的に逃避することで、「心のストレス」を解消できます。仕事を急に減らすのは難しいですが、関係の悪い上司や看護師と距離を置くのはできそうですよね。

仕事上どうしても関わらなければいけないときは、話してもしょうがないです。ただ、最初からストレスが溜まるのがわかってるなら、それ以外の不要な会話は避けた方がいいですよね。

関係を修復しようと思って、関係の悪い人と無理に話そうとしているなら、一度辞めてみましょう。それでも、話す機会が多くてストレスが溜まるなら、転職を考えた方がいいですね。

まとめ:医師がストレスを溜める原因は?解消する方法は?

医師がストレスを溜める原因と解消する方法は…
  1. ストレスが溜まる一番の原因は、労働時間の長さ
  2. 法定労働時間である週40時間を超えて働くため、体にストレスが溜まる
  3. 患者さんや職場の人間関係でトラブルが起きると、心にもストレスが溜まる
  4. 医師の半数以上は週1日以下しか休めないため、一向にストレスがなくならない
  5. 十分な睡眠をとることで、体のストレスは解消できる
  6. 趣味や娯楽を持ったり、嫌みな上司などを避けることで、心のストレスも解消できる

私たち医師のほとんどは、法定労働時間である週40時間を超えて働いています。過酷な労働をすることで、体がだるいといった「体のストレス」が溜まっていきます。

そして、「体のストレス」で疲労が溜まる中で、患者さんや職場の人間関係の些細なトラブルが起きることで、「心のストレス」を抱えてしまいます。つまり、長時間労働が引き金になって、心と体どちらもストレスを抱える状態になってしまいます。

さらに、医師は休日が少ないため、溜まったストレスを中々解消できません。調査によると、週に1日しか休みがない医師は、全体の34%もいます。また、週に1日も休めない時がある医師も約20%います。

十分な睡眠をとることで、「体のストレス」は解消できます。また、娯楽や趣味をもったり、ストレスの原因となる人間関係から逃避するとで、「心のストレス」も和らぎます。

ただ、解消法はあくまで解消法であり、根本的なストレスの原因は改善することはできません。解消法を実践しても、長時間労働は変わりませんし、言いがかりをつける患者や嫌みな上司は消えません。

よって、ストレスをなくすのではなく、ストレス解消しながらストレスと付き合っていくという認識を持ちましょう。

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